脳梗塞でよく使用される薬剤 治療薬

脳梗塞でよく使用される薬剤と特徴のおさらい。わたしは薬剤の名前(カタカタが)を覚えるのが苦手なため、忘れないようにするためとすぐにチェックするためにまとめました。

脳梗塞の治療薬

 脳梗塞の主な治療薬

岡山医学会雑誌 第125巻 August 2013, pp. 159ン162

 脳梗塞急性期の治療薬

 脳梗塞急性期の治療薬と注意点

  • 血栓溶解薬・抗血小板薬・抗凝固薬 ➡ 特に出血症状に注意が必要。
  • 脳保護薬 ➡ 脱水状態や腎障害のある患者は注意が必要
  • 抗脳浮腫薬グリセロール ➡ 副作用として電解質異常や高Na血症などあるため不整脈等にも注意が必要

 脳梗塞  再発予防のための抗血小板療法

 

  シロスタゾールはアスピリンと比較して頻脈などの症状が出やすいが心不全や狭心症の発症率は同程度。シロスタゾールは大脳基底核のドパミン神経系の障害およびサブスタンスPの合成低下を防止するため肺炎(誤嚥性)の発症を予防できると報告がある。

Shinohara, Y. : Antiplatelet cilostazol is effective in the prevention of pneumonia in ischemic stroke patients in the chronic stage. Cerebrovasc Dis,27:57‐60,2006.

 低用量アスピリンの副作用として消化管障害があるが予防のためプロトンポンプ阻害薬(PPI)やヒスタミンH2受容体拮抗薬は有効なため使用されることが多い。PPIなどは肺炎リスクと関連があり、H2阻害薬はせん妄の発症リスクがあるため症状に注意が必要。また、低用量アスピリンとNSAIDsはアスピリンが血小板の標的部位に結合できないため不可逆的な血小板機能阻害が起こらなくなり、アスピリンの抗血小板作用が発揮されなくなる可能性もある。

脳梗塞 再発予防のための抗凝固療法

 ワルファリン、直接経口抗凝固薬(DOAC)の治療開始は2週間以内。DOACは食事影響がなく、頻回なモニタリングは必要ないが腎機能低下例には注意が必要と消失半減期短い。消失半減期が短いため、一日でも飲み忘れると抗凝固作用が失われてしまうので飲み忘れには注意が必要。NSAIDsはワルファリンとの作用が増強され、出血傾向が発現する可能性があるのでNSAIDsを使用する場合は注意が必要。

NSAIDsと相互作用のある薬

 

 

 

 

 

がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン

 

引用・参考文献 脳卒中ガイドライン

まとめ

 今回は脳梗塞の治療薬について、自分で調べてみました。脳梗塞の治療薬は主に出血傾向なため、少しぶつけただけでも痣になったりしてしまうので注意が必要。あとは不整脈や抗血小板薬は頻脈などには注意が必要なため心電図も一度チェックは必要かと思います。