3学会合同呼吸療法認定士ってどんな資格?難易度や合格率は?

2019年5月6日

今回は3学会合同呼吸療法認定士についてまとめてみます。

3学会(特定非営利活動法人 日本胸部外科学会・一般社団法人 日本呼吸器学会・公益社団法人 日本麻酔科学会合同呼吸療法認定士認定委員会が創設した「3学会合同呼吸療法認定士」認定制度は、臨床工学技士、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士の中で、それぞれの職種において呼吸療法を習熟し、呼吸管理を行う医療チームの構成要員を養成し、かつそのレベルの向上を図ることなどを目的としています。

3学会合同呼吸療法認定士認定委員会 認定制度の趣旨

ただし、3学会合同呼吸療法認定士(以後、呼吸療法認定士と略)の称号は、あくまでも学会の認定にとどまるものであって、国家の認める資格で為し得る業務の拡大や業務独占・名称独占などにかかわるものではありません。すなわち、その業務は、それぞれ個人の所有する国家資格により規定されている業務の範囲を、呼吸療法認定士の名によって逸脱するものではありません。

利点 欠点
知識がつく 特別何ができるわけでもない
キャリアアップ 受験費用・更新費用がかかる
RSTチームに入りやすい 勉強時間が必要
呼吸療法の相談を受けやすい
呼吸器病棟やICUなどに配置を考慮してもらえる

海外では国家資格としてありますが日本ではあくまで認定です。なので呼吸療法認定士を取得したからといって特別になにかをしていい!とかではまだありません。

またたぶん給料があがるわけではありません。

わたくしも一回更新しているのでもう7~8年前ぐらいに受験をしましたが特別給料はあがっておりません。看護師さんなど多職種に聞いてもまだ給料の反映はなさそうです

受験資格

呼吸療法認定士の資格を取得するには、まず認定講習会に行く必要があります。その認定講習会にも受講資格は

①+②の要件を満たすもの

①臨床工学技士・看護師・理学療法士・作業療法士:実務経験2年以上

准看護師:実務経験3年以上

※気を付けてほしいのが実務経験ですが常勤で免許登録日からなので国家資格が5月から登録されているかたは早くても実際は働いて4年目からしか受けられません(申請書類の提出が4月なので)。准看護師さんは5年目からですかね。

②申請書類提出日から過去5年以内に、認定委員会が認める学会や講習会などに出席し、12.5点以上を取得している者。

※学会や講習会などを証明は個人で申請書類を提出するまで個人で保存しておかないといけません。半日の講習会で12.5点が取得できます。

上記の条件を満たせば講習会の受講が可能となり、一週間のうちの希望の連日2日間を選んで受講します。

会場と受講・受験料

講習会は8月下旬で都内のどこかです。試験は11月中~下旬の日曜日で同じく場所は都内です。

講習会はテキストを使用しますがなかなか分厚いです。受講票と同時に郵送されてきます。一般に販売はしていないのでテキストが見たい人は前に受験や受講している人にみせてもらうしかありませんね

費用:講習会受講料 20000円   試験受験料 10000円

合格した日人は認定登録料3000円

受講~資格取得まで合計で33000円必要になります。

申請書類や申請方法

申請書類は毎年ホームページにて一定期間にダウンロードできます。毎年3月下旬までですので気を付けてください。書類の中で実務経験証明書が必要になります。これは所属の院長や施設長などの印鑑が必要になりますので早めに準備しておいたほうがいいです。

申請の受付は毎年4月です。特定記録郵便のみで講習会は定員もありますので気を付けてください。

わたくしは一応受付日の朝に郵便局に8時ちょい前に並んで郵送しましたが3人ぐらい並んでいました。。。。

この認定制度は呼吸療法のさらなるレベルアップ と生涯学習の促進を図るため、5年毎に認定の更新を必要とします。呼吸療法認定士が認定の更新にあたって満たすべき要件は、「呼吸療法認定士認定更新に必要な点数取得基準」に記された学会・講習会等への出席および論文発表などによって総得点50点以上を取得し、取得点数証明書など更新手続きに必要な書類一式を認定委員会へ提出することです。また、更新のための講習会もありますしe-ラーニングもあります。ちなみに更新のための講習会は13000円(テキスト代含む)かかります。

合格率や難易度は?

これまで23回行われており、全国で50,186名(H30年度)もの人が合格していますね。資格別割合は看護師52.1%、准看護師1.0%、理学療法士31.5%、作業療法士2.8%、臨床工学技士12.7%でここ10年で理学療法士の受験者(合格者)が倍近くになっていますね。

合格率は約60%で第23回の資格別合格率は看護師61.0%、准看護師30.3%、理学療法士65.6%、作業療法士55.6%、臨床工学技士76.6%と臨床工学技士さんの合格率が高いですね。試験の内容も臨床工学技士さんが関係する内容も多かった気がします。

公益財団法人 医療機器センター 「3学会合同呼吸療法認定士」認定制度

この試験は採点方法や平均点などは公表されていませんので何点とれればいいかはわかりません。わたしの印象としては結構難しかったです。

お金もかかるし、勉強時間もかかるし実際に臨床で関わらないと知識として使う機会がなくすぐ忘れてしまいます。自分磨きとして受けてみるのもいいとは思いますが考えてからでも遅くないとは思います。時間があればどんな試験だったかとかどんな問題がでたかも覚えていれば書いていきます。